私はコンビニの店長を約3年続けて辞めました。
コンビニの店長を辞めるきっかけになった出来事を紹介します。
コンビニ店長の経歴
私はとある国立大学を卒業して地元の福岡に戻り、たまたまお世話になることになった会社が、有名コンビニチェーンとフランチャイズ契約をしており、その会社にも社員が店長をする直営店と、その会社がフランチャイズ契約をしたオーナーさんが運営する加盟店がありました。
当然私はその会社の社員だったので、入社後の研修期間が終わると福岡のとある店舗の副店長として店長業務を学ぶことになりました。
私は学生時代コンビニでアルバイトをしたことがなく、あえてコンビニを避けて居酒屋やカラオケ店、バーなどでアルバイトをしていました。
ですので、コンビニ未経験者がいきなり社員として、アルバイトを指導するようになったわけです。
私よりもキャリアがある主婦や学生をですよ(笑)
アルバイトは仕事ができない人に注意や指示を出されなくないだろうと思い、少しでも早く業務をこなせるように必死に勉強し、学生時代数々のアルバイトをこなしてきたおかげで、1ヶ月経ったころには、誰よりも仕事ができるようになったと自信を持って言えるようになりました。
ちなみに、どうして学生時代コンビニでアルバイトをすることを避けていたかというと、時給も低くコンビニで働くとなぜか負けと思ったからです。
ただ単にコンビニを見下していたということですね(笑)
しかし、コンビニで働くことになった私は、コンビニの業務の大変さを知り、接客だけでなく力仕事、頭を使う仕事もあり、学生時代とは真逆でコンビニ店員を尊敬するようになりました。
そして努力が認められてかわかりませんが、副店長になって3ヶ月ほど経ったころ、いきなり同県内にできる新店舗の店長を任せられるようになったのです。
これまで新卒が店長になる流れは、2年目からマネージャーがいて、すでに店として完成されている既存店舗の店長に就任していました。
しかし、私は1年目でしかも新店だったので、私を抜擢してくれたことを嬉しく思い、会社に感謝していました。
そして、その新店舗でいきなり会社内で最優秀賞を受賞するほど、成績もよくボーナスも弾んでもらい、2年目には熊本でまた新店舗を任せられました。
その任されたお店はお土産や駅弁を扱うお店で、コンビニ商品とお土産の売り場の対比は5対5と売り場の一角にお土産を扱っている店とは、かなり規模が違う店でした。
マニュアルも参考店舗も無く、会社内に誰にも相談する相手がいないほどかなり特殊。
お土産に関しては端末が無く、紙で発注するほど機能が整備されておらず、一般のコンビニとは違う業務で大変でしたが、それでも2年後また最優秀賞をいただくことができました。
短い期間で新店舗を任され、2回も賞をいただいたことが私にとってかなりの自信になりました。
コンビニ店長としては成績も付いてきて充実した期間だったので、店長の仕事はかなり楽しかったのですが、3年3ヶ月でその会社を退職することになりました。
その退職することになったきっかけを紹介します。
きっかけその1
コンビニの店長を辞めるきっかけ一つ目は、現場と本部の乖離です。
現場と本部が上手く連動していないのがコンビニの実態です。
コンビニだけではく、どの業界でも人手不足が起きています。
ですので、人が足りていない今、現場でできることに限りがあるのです。
売り場を十分に保つには、商品を発注してそれを補充しなければなりません。
お客様が心地よく利用してもらうには、綺麗に掃除をしなければなりません。
お客様にリピートしてもらうには、元気のよい挨拶をしなければなりません。
これはコンビニでは当たり前のことです。
当たり前のことなので、店長もわかっています。
しかし、分かっているのにできないのが現実なのです。
スタッフが不足していたり、急に休んだり辞められたりすると休むわけにはいきませんから、店長が代わりに出るしかなく、超勤が増え休日も返上して働かなければならないことがあります。
コンビニの店長は体力も気力も使い果たしている状況で、体に鞭を打って働いているのです。
どうしてそれを本部がわかってあげないのか。
店長がどれだけ超勤しているのか、店がどのような状況なのか把握しているはずにも関わらず、超勤を減らせ、売上げが下がっている、書類の提出が遅いなど店長を責める言葉ばかり。
フォローが全くないばかりでなく、加盟店の新店応援や助勤の要請が来て、自分の店で精一杯なのに、余分な労働を強いることもしばしば。
本部は現場のことを気にかけてくれないにも関わらず、セールやおでんなどの季節商材といった本部の方針に関しては、現場が本部の思惑通りに事を進めなければ、うるさく言ってくるんですよね。
本部は現場の過酷な労働に無関心で言いたいことだけを言ってくる構図に嫌気が差したというのが、辞めるきっかけの一つです。
きっかけその2
コンビニの店長を辞めるきっかけ二つ目は、ボトムアップが出来ていないということです。
私はどちらかというと実力主義の人間で、結構前向きに攻めるタイプの人間です。
私は働くなら楽しく自分の成長のためにと思っていたので、SVの言うことをそのまま受け入れることはなく、本部の施策を聞いた後に、いかに工夫することで自分の店によりプラスになるのかを考えていました。
何でも言うことを聞くだけではただの仕事奴隷で、働くことに楽しいと感じることはありませんからね。
ですので、もっとこうした方がいい、それは逆効果だという施策もありましたので、私なりに改善点や自店に合わせたアレンジなどを本部に進言していたのですが、私の意見は全く取り入れられることはなく、何でそんな愚策を・・・と思うことを平然と命令するわけです。
それはないだろと思う施策は私は基本的に実施していなかったので、指示通りに動くように何度言われたことか。
当然私は納得もいかなかったので、反論として代替案を上げSVを納得させて、似たような店舗にアドバイスするようにお願いしていたのですが、他の店長に聞くと聞いてないの連続。
私は自分だけでなく他に悩んでいる店長の助けになればと思い、自分で言うのもなんですが、現場の代表として本部に意見を出していました。
確かにキャリアとしては短かったかもしれませんが、私はどの店長よりも努力し、誰よりも自店を愛し、店長としてのスキルは文句無かったと自信を持って言えます。
しかし、私の意見が通ることはありませんでした。
本部が現場の声を跳ね返し続けたことに、怒りを通り越して呆れを覚えたので、遠くない内に辞めるかもなと思いながら本部に抵抗していました。
現場に無関心なのはいいですが、現場の声が上がったときはせめて、店長の声を聞いて欲しかったです。
きっかけその3
コンビニの店長辞めるきっかけ三つ目は、他の店長との熱量の差です。
直営店ならではと思いますが、定期的に店長会議が開かれ、他の店長達が集まる機会があるのですが、そのときの他の店長のモチベーションがあまりにも低すぎるのです。
私はポジティブに物事を捉え仕事には前向きでしたが、多くの店長の口からはマイナスな言葉ばかり。
本部の人やSVの前ではイエスマンなのに、店長だけになると本部やSVの愚痴ばかりで、楽に仕事をしたいという人たちが多かったです。
私は店を良くするために、店長達が様々な意見を出し合う意見交流会にしたかったのですが、会議になる度に他の店長の愚痴を聞いたり相談に乗ったりするばかりでした。
私が発言する度に、自分も頑張ろう!という言葉ではなく、すごいですね!尊敬します!の言葉ばかりで、同じ立場なのに何だか拍子抜けする発言が多く、正直かなり物足りなかったです。
私としてはお互い辛い思いをしながら前向きに切磋琢磨して頑張る相手が欲しかったのですが、残念ながらライバルは現れることはありませんでした。
コンビニはいろんなことがあるので、愚痴を言いたくなるのはわかりますが、負のオーラに包まれている店長ばかりで、初めて店長会議に出席したときから、辞める直前まで他の店長との仕事への熱量差に絶望していたのが一番の辞める原因かもしれません。
恐らくライバルが一人でも存在していれば、私はまだその会社でコンビニの店長をしていたかもしれないですね。
様々なきっかけがある中、どうして3年と少し経ったころに辞めたのかは、ちょうどそのときにSVへの昇格の話があったからです。
店長として様々な思いの中働いてきたので、SVになって会社を変えるために奮闘することも考えました。
しかし、それよりも全国にコンビニは4万店舗以上あるので、店長やアルバイト、本社の人々で悩みを抱えている人が多くいると思い、その人たちのために何か少しでも力になれることはないかと会社を辞め独立し、こうしてコンビニコンサルタントとして活動しているわけです。
コンビニだけでなく、店長のいる個別店舗なら力になれると思うので、コンビニ以外の業界でも相談を受け付けますので、お気軽にご相談いただければ嬉しく思います。
店長という職種は孤独だと思いますので、一人で悩まないようにしてください。
ご相談いただければ超ポジティブ人間が前向きな思考に変えてあげますよ♪